風水−四神獣立体家紋額 四神立体家紋額
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二河白道図(にがびゃくどうず)
中国、唐の時代に活躍された善導大師の「観無量寿経疏(かんむりょうじゅきょうしょ)」の中に出てくる譬喩に、「二河白道」があります。この世の人が、信を獲て苦悩の人生をこえて念仏往生する相を譬喩で示したものです。
一人の旅人が、西に向かって百千里を行くと、忽然として二つの河を見ます。火の河が南に、水の河が北にあり、それぞれ広さが百歩で底がなく、南北にも無限に続いています。中間に広さ四五寸(十数センチ)の白い道が東西に連なり、長さは百歩で水と火が絶えず上に交り、波浪が道を湿し、火焔が道を焼いています。進めば火の川・水の川に飲み込まれ絶体絶命!と、その時、向こうの岸よりかすかに自分を呼ぶ声。ふと見あげれば阿弥陀様。「私を一心に念じ、こちらに来なさい。必ずあなたを護ります」と、うしろから「心を定め、行きなさい。決して災ではありません。留まれば死を待つのみです」振り返ればそこにお釈迦様。ふと気がつくと、人間に生まれて、「人」を生きていこうとしている私がありました。人生は短いようであっても、毎日の生活の中では色々な悩みや苦しみがあって、長い一日を送る毎日です。
この二河白道図をぜひ我が家の家宝として、また家訓として代々受け継がれていく事になれば幸いです。いじめ問題、進路問題、結婚問題など様々な社会問題を抱える現代社会に悟りの彼岸に至ることが出来ることを説いています。
昭和から平成を生き抜いた今現在、子孫のために是非この機会に語り継いで下さい。
掛軸寸法:幅68㎝×高さ195㎝ 軸装仕様:西陣織 画:國井 道成
黒白二鼠図(こくびゃくにそず)
一人の旅人が広野を歩いていきますと、突然恐ろしい狂象が現れて迫ってきました。旅人は驚いて一目散に逃げました。幸い古井戸があり、その中に一筋のふじ蔓(つる)が垂れ下がっていました。天の助けと彼はふじ蔓につたわって井戸の中へ隠れました。狂象は牙をむいて井戸の中をのぞき込みますが、中まで入ってこれません。一安心して下の方を見ますと、恐ろしいことに、その井戸の底には大蛇が大きな口をあけて、旅人の落ちて来るのを待ち受けていました。上へも登れず、下へも降りられず。絶体絶命、命の綱はふじ蔓一本です。
ところが、そのふじ蔓の根元のところでガリガリという音がしています。よく見ると、横穴から一匹の白鼠が顔を出して、ふじ蔓をかじっています。白鼠が穴に引っ込むと、入れ代わりに黒鼠が顔を出してかじっています。「もう駄目だ。助からない」と天を仰いで嘆息していると、ポタリポタリと甘い蜜が五滴も口の中に入ってきました。ふじ蔓の根元に蜜蜂の巣があって、そこから甘い蜂蜜が垂れてきたのです。旅人はその蜜の甘さに、しばし恐怖を忘れてしまっていました。
人間なんてこんなにも脆い。さまざまな欲望ほど、身を滅ぼすものはない。心して身と生活を律しなさい。という、譬え話です。
この黒白二鼠図をぜひ寺宝として、代々受け継がれていく事になれば幸いです。
掛軸寸法:幅63.5㎝×高さ179.5㎝ 軸装仕様:西陣織 画:國井 道成